第四十三話 「販売について」 2006.10.4 浪速の龍

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 販売業務に携わって4年が過ぎた。営業経験は、18歳〜20歳までの2年の経験がある。白物家電
のルート営業である。今でこそ家電販売は、大型量販店が中心であるが、当時は某ショップ店と言って
町の親父に毛が生えたような方が商いをしていた。営業内容は、ショップ店へ行き「クレジット(月
賦)」で購入して貰うようにオーナにお願いする営業である。現金商売ではクレジット会社は成り立た
ないので、ローン計算から契約書作成まで教えたり、自分で作成したりして売っていた訳である。現在
は、ローン会社もクレジット会社もリース会社も全て大手資本が参入し、一般のクレジット会社では存
在出来ない様になったが。今の世の中は、あらゆるカードが氾濫し、各人が嫌でも複数枚のカードを保
持する世の中になった。当然支払いは、銀行自動支払いになっている。当時は、全て集金である。銀行
振り込みを推奨している時代でもあった。集金日になると、一斉に集金に回り、金集めして来た。中に
は焦げ付く顧客もあり、夜中まで張り込んだ事もある。しかし、当時も今も変化はないと思うが、人と
の接触があり、一軒一軒歩く事によって、色々な人間ドラマが垣間見る機会があったように思う。怒る
人、泣く人、優しい人色々あった。雪がシンシンと降る中、鼻水を垂らしながら集金に歩く姿を想像し
てみてください。外気温は、マイナス10度以下、バイクに乗って、ツナギを着て集金に歩く。そんな
時、心暖かく迎えてくれた時の嬉しさは感動ものである。粗品を全部置いて来たときもある。ブツブツ
文句を言われて、支払ってくれないお客もいた。自分で買ったものに金を払うは当たり前である。その
当たり前の事をしないのは、何時の時代でも同じかも知れない。一瞬得する気分になるが、長い目で見
ると自分の為にはならい事を知るべきである。

 あれから30年、今度の営業もルート営業ではあるが、規模も内容も全く異なる。人との接触方法も
異なる。会社相手と個人相手では、考え方も接し方も変えなければいけない。会社規模になると、当然
製造者責任(売る方)も有り、品質、コスト、納期等々が重要なポイントになる。さらに営業マンの資
質もあり、認定、承認、口座開設等の段階を経なければならない。営業内容が変われば、自分自身を変
えなければ、売れるものではない。会社の中で重要な部署は、技術とか資材と考えていたが、最近は、
販売が最重要部署ではないかと思うようになった。物を売らなければ、物を受注出来なければ経営は成
り立たない。売る商品さえ良ければ、問題ないと・・?近年は、どこのメーカの商品でも代わり映えが
なく、商品の差別化も出来ない時代である。営業マンの持つ人間性は重要なポイントである。が、商品
知識もない営業マンでは売れない時代でもある。
最近の技術革新のスピードには驚くべきものがある。商品も複雑になり、有る程度の商品知識がない
と顧客と対等に打合せが出来ない、商品PRも出来ない。これでは営業マンは勤まらない。

昔、大企業が商品販路拡大のために、販売を専門に行う自社製品取り扱い販売店募集を行った。今か
ら4〜50年前の話である。その時、販売先が重ならないようにメーカ指導の元各テリトリーを定め、
販売店同士が重ならない様、行政指導を行った。物のない時代である。各社の業績はどんどん向上し、
平行してメーカの業績も伸張していった。しかし、経営サイドから見た場合「儲からない地区」「手間
のかかる顧客」「業績の悪い地区」等は、販売店側も撤退せざるをえない状態にある。よく顧客満足度
と言う言葉を使うが、顧客満足度は営業担当者によって決まる。全てとは言わないが、大きな要因だろ
う。上記の様な時代になってきたにもかかわらず、旧態然とした販売店方式が良いのか、疑問の残る所
である。「最近は、インターネット等の発達によって距離感を感じさせず、対応致します。」と言う
が、果たして顧客は満足しているのだろうか。やはり最終的には「顔と顔」を合わせて商いをするのが
原則だろう。と思う。歴史は重要だと言う。何の為に歴史を勉強するのか・・?時代・時代にあった方
法を模索していく事が大切だと思う。

                                                 以上


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